インターステラテクノロジズ株式会社(IST社)の稲川社長から許可をいただき、IST社の観測ロケット「MOMO2号機」の最大動圧点MaxQで、ロケット仮形状にて飛行時の機体周り流れ解析を開始しました。
上図のように、以前行った試験的な解析よりも外部流れ解析の空間領域を大きくし、解析メッシュ数も倍以上として圧縮性の高マッハ数流れ解析としています。
解析の設定条件は、機体速度を水平速度ベクトルと垂直速度ベクトルから求められる合成速度とし、高度を高空の1万m以上で、大気温度は-55℃、大気圧力は23,000PaA程度とした外部の状態を初期条件としています。
ロケットの基準飛行経路に対する機体軸の迎え角は、今回のMaxQ地点がキックターン途中かグラビティターン途中のどちらか迷いましたが、キックターン途中でわずかに迎え角を1°程度持つとして機体周り流れ方向の初期状態を決めています。
また、ロケットエンジンノズルから噴射するガス速度は、今回秒速2,100m程度として解析中で噴射させています。
これら条件を設定後、流体解析シミュレーションを開始した直後のモニタリング画像が次図です。
モニタリング画像から分かるように、今回は機体に働くXYZ方向の力を主に計算中に測定しており、本来は揚力0が望ましい機体軸と垂直方向の力がどのくらい発生してるのかが分かります。
そして、それらを基にCP圧力中心位置の計算、重心位置とCPの位置関係、CPでの軸心と垂直方向の力などを求めます。