斜流コンプレッサー羽根の設計事例です。
斜流コンプレッサーは、遠心コンプレッサーよりも流量が多く必要な場合で、軸流の多段コンプレッサーを使うには構造が複雑で高価になる場合の代替的に選択されると考えてよいでしょう。
ヘリコプター用ターボシャフトエンジンでは、遠心1段のコンプレッサーの前段に軸流多段の代わりに斜流1段が使われていたりしています。
斜流1段で軸流多段と同じ流量と圧力比が出れば、劇的に構造簡素で価格が安価なガスタービンエンジンが出来ることになる上に、多段軸流で常に問題となる低流量域でのサージング範囲を改善出来る利点があります。
斜流コンプレッサーの設計上で気を付ける点としては、圧力ー流量線図で性能線の右上がり特性がなるべく無いようにしてサージングを防ぐことです。
特に高速回転では、羽根外周部の半径方向への変形が大きくなることが構造上あるので、その点に注意して設計します。