1000ccバイク用のツイン遠心スーパーチャージャーの設計がほぼ出来ました。
バイクの前方から左右の2本ダクトに導かれた空気が、ツイン遠心型圧縮機スーパーチャージャーによって加圧されエンジンキャブレター手前の空気室に過給することでバイクエンジン出力を大幅に高めます。
ツイン遠心型圧縮機の良い点は、バイク左右から前方のラム圧を持った空気を吸込める点と、ツインの遠心インペラはひとつ当たりの比速度が小さく出来るため、低流量でのサージング限界にゆとりが生まれることにより低比速度羽根となり、羽根の3次元曲面部を少なく出来て5軸加工削り出し製法でも造りやすくコストが安くなる点です。
更に、遠心インペラが受ける軸方向スラスト力も左右インペラで釣り合うこととなり、特に軸受けの耐久性が上がりトータル使用可能時間が大幅に増えることが予想されます。
エンジンが低回転で過給量が少ない時用に今回の計画ではサーボモーター駆動の遠心圧縮機入口ガイドベーンを付けましたので、低速での過給効果もサージングを気にすることなくスムーズな運転特性を示すことが可能です。