水力タービン

新型プロペラ羽根


新型のプロペラ羽根が出来て上がって来ました。直径は500mmほど。

新型プロペラ羽根

アルミ合金ブロックからの完全な5軸加工削り出して造った羽根です。

新型プロペラ羽根1

大流量を流すようにボス比を小さくしていて、さらに羽根翼面積を大きくしてトルクアップを図っています。
削り出しで削り出された材料の量を考えると少々もったいなさを感じます。

比速度250フランシス水車ランナ(高比速度羽根)


比速度250となります高比速度のフランシス水車ランナを3次元CADにて最終形状に設計した図です。

比速度250フランシス水車ランナ

比速度250フランシス水車ランナ

性能はタービンとしての最高効率が90%に達すると予想しており、現地での効率測定が期待されます。

性能が良くなる設計上の要点としては、広い入口の高さ方向すべての位置でブレード入口縁に適切な迎え角を持って流水が流れ込み、 翼間流れでは滑らかで損失の少ない加速流れ状態となるように、流れ断面変化を適切とし、更にブレード出口位置ではすべりによる羽根出口角度からの 実際流出角度との偏差を予測した適切な出口角度を出口縁全縁にわたって設定しています。

ランナに流れ込む前のガイドベーンでのスロート面積は流量を正確となるように詳細に計算して決め、更にガイドベーン出口角度からの 実際の流出角度偏差も充分に考慮に入れなければなりません。
ガイドベーンからの流出角度はランナ入口と半径方向距離があると垂れる方向に曲がりますので、注意が必要です。

比速度80フランシス水車ランナ(低比速度型)


比速度80のフランシス水車ランナを3次元CADのSolidWorksで最終完成形状に設計した図です。

比速度80フランシス水車ランナ

比速度80フランシス水車ランナ

比速度80フランシス水車ランナ

実際の素材はステンレスですが、見栄えを良くするためにゴールド系の外観色にしています。
低比速度フランシス水車ランナの設計要点としては、ガイドベーンからの流出角度が小さくなることから最高効率周速比に合わせると ブレード入口縁の角度は90度に近い、つまり半径方向に近い羽根となり、羽根出口までの流路つながりが滑らかになります。
それにより、弦長が短い転向角度の大きなブレード形状となり、羽根枚数が多くないとピッチに対する弦長の比が小さくなりすぎ効率が低くなります。
また、半径方向から軸方向に短い距離で流れが転向するシュラウド側では、流れ込み始めた直後に大きく流れを転向させても、 それほど剥離などが起きるわけではなく、出口角度になるべく沿った流れにすることが可能です。

ただ、ガイドベーンからの流出流れは、ガイドベーン高さが低いために中央部と壁近傍では流れ速度が大きく異なり、 それによるブレード入口角度の調整を行わないと入口損失が大きくなってしまいます。

比速度150フランシス水車ランナ(中比速度型)


比速度150程度のフランシス水車ランナを3次元CADにて最終製品形状にした図です。

比速度150フランシス水車ランナ

比速度150フランシス水車ランナ

比速度150ぐらいはフランシス水車ランナでは中比速度ランナと呼ばれる領域であり、フランシス水車では最も効率が高くなる設計が可能です。
中比速度フランシス水車が性能が高い理由としては、入口面積と出口面積にバランスが取れ流体流れに無理のないブレード形状を設計で構築出来るからです。
つまり、羽根ピッチに対するブレード弦長が適切となり流れが無理なく転向しながら羽根に充分な回転トルク作用を与えられます。
入口の縦方向位置半径があまり変わらないのも設計しやすく、更に3次元羽根設計に必須の3次元曲面上の3次元流線を平面に等角写像展開した 展開ブレード形状を滑らかな形に整えやすいと言えます。

バルブ水車性能解析用流体部


比速度150程度のフランシス水車ランナを3次元CADにて最終製品形状にした図です。

バルブ水車性能解析用流体部

バルブ水車性能解析用流体部

バルブ水車は、低い落差の地点で大流量をタービンに飲まして高性能を発揮する水力タービンとなります。

高性能とは、まず水の落差エネルギーを回転動力に転換する効率が高いこと、そして案内羽根ガイドベーンと回転する動翼羽根ランナベーンの両方が水量に応じて 最適な羽根角度となるように羽根角度可変機構持ち、常に水の状況に合わせた最適な流体部羽根状態で高効率運転が出来ることも年間発電量を 充分に発電可能な理由となっています。

ランナベーンは翼型翼断面を羽根スパン方向に積み重ねて造られる翼作用利用の大きな動翼であり、それによりランナベーンは水の持つ流体圧力を流速に換算した 最大流速よりもランナ外周は速く回ることが出来ます。

つまり、翼に入る相対流れは、単独翼が一様流中で受ける入口流れ状態に相当しますから、入口相対速度が持つ入口流れ角度に対しての翼型が 持つ迎え角状態により特に回転方向発生トルク値が大きく異なりますので、ブレードスパン方向部分羽根の取り付け角度は非常に重要となります。

バルブ水車ではその羽根取り付け角度を可変機構で変化出来るので最高効率状態を作り易いと言えます。

スパン方向部分翼型に入った相対流は、その翼型形状により流れが転向されて相対流の軸方向角度が立つこととなり、それに合わせて旋回速度成分も変化しますが、 変化した後の絶対流流れが軸方向を向けば最もロスなく流れエネルギーを回転エネルギーに転換したことになります。

ただ、ここで重要なのは、翼型で相対速度流れが転向されたとしても、部分翼型出口角度ちょうどまで流れが転向されることはなく、 常にすべりと呼ばれる翼の形状的な転向角よりも小さい角度で流れ出すのです。
このすべりが翼型分布ごとにどれだけなのかを把握しなければ、流体絶対速度ベクトルを動翼出口で軸方向にうまく転向することは出来ません。
その実際のすべりを求めるのに役立つのが翼型ごとの実験資料であり、抗力値とも関係することとなります。