水力タービン

小水力発電用1000KW渦巻ケーシングフランシス型水力タービン

水力発電所の80%以上で使われている渦巻きケーシングフランシス型水力タービンの設計事例として、小水力発電用1000KWの3次元設計結果の図を載せてみます。

粒子シミュレーション1

次の図は各部を透明化して内部構造を示しているものです。

粒子シミュレーション2

渦巻きケーシングフランシス型水力タービンの構成要素は、
1.渦巻きケーシング 最近は全溶接構造であり、短管による海老継構造となっています。
2.主軸 ケーシングにはめ込む上カバーにある軸受ボックスで支えられています。
3.主軸シール部 最近はパッキンからラビリンス方式になっています。
4.可変ガイドベーン部 電動によるリンクモーション機構により動作する方式が主流です。
5.回転動翼=ランナ エネルギー変換効率90%近い高性能ランナが中心です。
6.ドラフトチューブ 90度エルボからテーパ管につながっている方式が多くなります。


よって求められる主要な製作技術としては、優秀な製缶技術、リンクモーションガイドベーン部高精度加工技術、高性能ランナの鋳造技術などでしょうか。
それとメンテナンスを行いながらの機械としての耐久性としては、20年以上が必要となります。
故障をするとすれば殆どが軸受関係と考えられ、それ以外の部分はあまり故障しないでしょう。
また摩耗は主にランナのキャビテーションによる壊蝕、そして砂などによるものが主体です。

ペルトン式水力タービンの一体加工型バケットランナを設計

ペルトン式水力タービンの回転動翼となる一体加工で製作するパケットランナを設計しましたので設計画面ショットを載せてみます。

粒子シミュレーション1

次の図もランナバケットを横にして見たものです。

粒子シミュレーション2

この高効率バケットを設計するのが一番難しいところではありますが、少々頑張って良い感じに設計出来ました。

性能アップのための水力タービン性能解析

少しでも多く電力を出すように、水力タービンの性能アップ作業を何種類もの流体性能解析を行うことで進めています。

次は、解析途中モニター画面です。

粒子シミュレーション1

そして次は、解析後に結果を見るための流跡線図となります。

粒子シミュレーション2

タービン設計者なら気づく動翼後の旋回流が多すぎる部分を改善していかなければなりません。

その為には動翼出口角度、羽根枚数、動翼転向角などをより最適化する必要あります。

そのような改善設計作業もこの解析のようにすぐに結果を見ることが出来るので、非常に短期間で確実に性能改善が行われます。

実際に実験をしてこれら改善を詰めていけば、どれだけの期間と費用がかかるか考えただけでも恐ろしいものとなります。

フランシス水車ランナ(動翼)の設計例

最近の小型水力発電で発電出力20KWぐらいまでの地点は、落差が5m以下程度の低いところが多くあり、
その流量と落差からプロペラ水車水力発電装置が選定されることが多くなります。
しかし小型水力発電でも100KW以上では半分以上の地点がフランシス水車水力発電装置が選定されることとなります。
その理由は、発電出力100KW以上の発電力を出す水力地点では落差が20m以上の場合が多くなり、
水量・落差・発電出力の関係から最適な回転数の水車型式を選定すると、その適応範囲のもっとも広いフランシス水車型になってしまうからです。
よって今後の小型水力発電がまとまった再生可能エネルギー発電量を確保していくためには、小型水力発電であっても
中・大型と同様に高性能フランシス水車の設計は非常に大事なことであり、結局フランシス水車が設計出来なければ小型水力全般に対応出来ないこととなります。
よって弊社では私の祖父の代から伝わる過去80年以上の水車設計の歴史でもっとも多く設計しているフランシス水車の設計技術を次の設計例のように充分磨いています。

次は羽根3次元形状ワイヤフレーム図です。

そして最後がフランシス水車羽根ブレード部の完全な3次元形状となります。

以上のようなフランシス水車設計技術、それは現在の水力再生可能エネルギー発電では非常に求められている重要な設計技術です。

フロンタル型水力タービン発電機 減圧エネルギー回収にぴったり

最近よく引き合いを頂く配管での圧力減圧用水力発電機としては、次の図にあるフロンタル型水力発電機がその全体が非常にコンパクトで配管に簡単に設置出来、減圧タービンとしては最適だと考えています。

水力発電 フランシス水車のガイドベーン形状生成機能プログラム2

配管にそのまま挿入できる全体の構造、そしてフロンタル型つまり前口型と呼ばれるように、そのタービンへの流入が配管の流れに沿って流れるため無理のない形式であり、タービンの羽根もフランシス水車型で高速回転小型高効率で、全体としては優秀なエネルギー回収水力発電機です。

減圧の割合を調整する可動ガイドベーンも内蔵されており、細かな減圧量の調整が可能です。

そして発電機は永久磁石式の高効率タイプを使用するので、タービンの高効率とあいまって全体効率も高いのです。

高比速度ペルトン水車ランナ設計例

高比速度ペルトン水車ランナの設計例です。

粒子シミュレーション1

粒子シミュレーション2

高比速度ペルトンなのでランナバケットが密集して取り付けられています。