水力タービン

水中軸流タービン発電機の設置構想図 その1 パイプ端設置方式

水中軸流タービン発電機の性能を解析するために、入口管を付加したり、出口のドラフトチューブを付加したりして解析計算を始められるところまでは準備しました。

水中軸流タービン発電機の設置構想図 その1 パイプ端設置方式1

少々わかりづらいかもしれませんが、水を太いパイプで導水して、それが落差のあるところで下流に流れる場合などに、その末端に「水中軸流タービン発電機」を設置することで低落差・大水量の水中タービン発電所が最低限の工事で可能となります。

土木工事をほとんど必要としない最も有効な水中タービン発電機の据付方式と言えるでしょう。

このような色々な更なる設置例をたくさんお見せ出来るように準備していきます。

海水淡水化用高圧水の残圧を回収してエネルギーとする水力タービン計画

世界では水が不足する地域も大変に多く、そのような国では海水淡水化により真水を作りだして需要に答えている場合も益々増えているようです。

そのような海水淡水化を行う場合に、塩分を除くための浸透膜に高圧で海水を供給するための高圧水ポンプを、たとえば下図のようなバレル型多段ポンプなどとして構想設計をしています。

海水淡水化用高圧水の残圧を回収してエネルギーとする水力タービン計画1

このような高圧ポンプは大変大きな電力を消費しながら塩分除去浸透膜に高圧水を供給しますが、浸透膜で塩分が除去される海水の量は送った水の4割ぐらいで、残りの6割は塩分濃度の濃い高圧を持った塩水として捨てなければなりません。

圧力を持ったままの塩水を捨てるということは、もともとの高圧ポンプに消費した電力を無駄に捨てることとなりますから、残塩水の高圧エネルギーはなんとか回収して動力エネルギーに変換すれば大変な省エネとなります。

海水淡水化用高圧水の残圧を回収してエネルギーとする水力タービン計画2

高圧残塩水の高圧エネルギーを回収して回転動力に変換する為に構想設計を行ったのが左図の高圧用水力タービンとなります。

この構造を持つ水力タービンであれば、かなりの高圧水でも無理なくエネルギーを回収する事が出来ます。

海水淡水化用高圧水の残圧を回収してエネルギーとする水力タービン計画4

構想計画図を基に、3次元化したものがこちらです。

複雑な全体内部構造となっているのですが、実際に製作するときは作りやすく、組立しやすい構造となっています。

海水淡水化用高圧水の残圧を回収してエネルギーとする水力タービン計画5

全体3次元設計後の全体カット図となります。

動力回収用多段遠心型水力タービンで回転数が速すぎる場合はペルトン型

以前説明しました海水淡水化用高圧水動力回収水力タービンは下図のように多段遠心型の水力タービンでした。

動力回収用多段遠心型水力タービン1

更に高圧な排水海水が残った場合には、遠心水力タービン型では回転数が速くなりすぎる場合があり、そのようなケースでは図のようなペルトン型水力タービンが適応出来ます。

動力回収用多段遠心型水力タービン2 動力回収用多段遠心型水力タービン3

ペルトン型水力タービンは、もともと落差数百メーターの水力発電所に使われるタイプであり、高圧水を使う割には回転数を低く取れるので、海水淡水化残圧が数十Kg/cm2あっても、駆動される側の3600rpm以下の毎分数千回転には合わせることが可能となります。

ただ、ペルトン型タービンは空気中でランナバケットが回転する衝動型タービンの為、羽根に当たったあとの水は勢いを失い下に溜まりますので、それを他所に排水する吸引ポンプは別に必要となるでしょう。

このように自然の水力発電所だけでなく、色々な場所で水力タービンを利用する可能性はまだまだ多く残っていて、それは省エネによる環境保全に大きく貢献する事が出来ます。

下掛け水車による水力発電

下掛け水車による水力発電1

以前から「下掛け水車による水力発電システム」も計画をしていましたのでご紹介したいと思います。

工業用水の供給を工場で受ける場合に、一度着水井という水槽で受け、その水槽から隣の水槽にオーバーフローで流れ出す水の勢いを使って下掛け水車発電機で発電させるという計画です。

水量の多い割に落差が小さいので、発電出力的には10KW以下となりましょうが、徹底的に無駄に捨てられているエネルギーを回収するという意味では、実施する事も考えられます。

下掛け水車による水力発電2

U字溝などの水路の途中にもぐり堰をつくり、それにより発生するわずかの水位変化を利用して発電を行う下掛け水車発電の計画をしてみたものです。

この水位落差はそんなに大きく出来ないので、かなり流量のある水路で行っても数KW程度の発電出力となりますが、非常に手軽に設置出来るという点は優秀な下掛け水車発電と言えましょう。

上掛け水車にしても、下掛け水車にしても、最も良い点は設置が比較的手軽であり、しかもマイクロ水力発電で非常に大きな問題となる、ごみ詰まりによる水車発電機の運転停止をほぼ防げるというところだと考えています。

ですから、これら方式の水車を現在の流体技術で性能改善を追及していくのも価値は大きいと考えています。

自社開発ソフトによる 水力発電用 高比速度フランシス水車ランナ設計例 

水力発電用タービンとしてフランシス型水車が広く採用されていますが、その中でも比較的大流量に適応出来る「高比速度フランシス水車」のランナ(動翼)設計を自社開発のソフトにて行った事例を載せてみます。

高比速度フランシス水車ランナ設計例 1

自社開発フランシス水車設計ソフトウェアにてランナ3次元形状を設計したものです。
比速度が274と、かなりの高比速度となっています。
それにより、羽根形状はまるで花びらが開いたような特殊な形状となります。

高比速度フランシス水車ランナ設計例 2

なぜ図のようなランナ羽根形状となるのか、その理由は、フランシス水車ランナを大流量に適応させる為に、水を飲む羽根入口の高さが非常に高くなっていて、しかも羽根出口でもその流量を流す為に花びらが広がるように面積を確保した羽根形状を採用しなければならないからです。

高比速度フランシス水車は、フランシス水車の利点である水量変化に対して高効率範囲が比較的広いという利点を有していますが、ランナ羽根内を高速で水流が流れるため羽根出口にてキャビテーションが起きやすいという不利な点と設計が難しいと言う点も特徴としてあります。

今後、フランシス水車設計ソフトウェアについて、もう少し詳しく説明をしてみます。