風力タービン設計

風力発電機1500KW構造設計 風車周り3次元流れ解析の結果図

風力発電機1500KW構造設計 風車周り3次元流れ解析の結果図1

流体解析を行うための風力発電機周りの条件としては、左図のようになります。

風車タワーは、凹凸のある地面に立っており、その風車に向かって来る風は風車前方から一様流として流れてきて、風車を駆動します。

その流れの速度成分と方向をベクトルや等値線で、またブレード周りの流れを流蹟線などで下図のように計算結果として出しています。

風力発電機1500KW構造設計 風車周り3次元流れ解析の結果図2

風車と地面は巨大な実寸法の四角い風洞の中に存在するとして計算領域を作っています。
前方からの風速の設定値を変更していくことで、色々な風況条件に対して解析を行うことが出来ます。
図中の土地の凹凸も解析に反映されますから、風車設置地点を正確に表せます。

風力発電機1500KW構造設計 風車周り3次元流れ解析の結果図3

前方からの風速の面的な分布を変えることも出来るので、実際の地点の垂直方向の風速分布を与えての解析も可能です。

そして、風車のブレードは停止しているのではなく回転数を与えて回転していますので、定格回転数の場合の色々な風速に対する出力や風速パラメーターに対しての回転数設定値を変更してのタービンとしての全特性を見ることも可能です。

風力発電機1500KW構造設計 風車周り3次元流れ解析の結果図4

更に、羽根ピッチを自由に変更できますので、ピッチ変更パラメータに対する全特性を取ることが出来、結局すべての運転状態を解析によりシミュレーション可能となります。

また、時間依存の解析も可能となりますので、ブレード・タワー・ナセルに対する周期的なトルク変動・応力変動も見ることが出来ます。 この解析で出した主にブレードに対する最大応力値に近い値を使って、ブレードの自重・遠心力も同時に条件として与えながら、ブレード内部構造などが適切な構造設計を行ってみます。

風車ブレード内部補強構造の検討

現在進めている1500KW風力発電機構造設計例作成作業において、先日は風車3次元流れ解析を行ないタービン性能や流体力などを計算しました。

風車ブレード内部補強構造の検討1

そこで今日は、風車ブレードの内部が空洞となり、その内部に補強材を縦横に配置する作業をやってみています。

これは翼強度を保つ設計の基礎として行いますが、まず左図のようなかなり小型の風車ブレードを作成しました。

風車ブレード内部補強構造の検討2

内部が空洞のブレードに重なるように左図のごとく、縦横に補強材をブレードからはみ出す様に入れています。

このブレードからはみ出している補強材の部分は、ソリッドワークスのサーフェースカット機能を使用してトリムカットしました。

風車ブレード内部補強構造の検討3

その結果、左図のようにブレード内部空洞部に補強材が入りましたので、後はこのブレードを使って流体力と自重などに対しての構造強度解析を行なうこととなります。

それについての結果は、また報告致します。

高風速小型風力タービン設計例

高風速小型風力タービン設計例1

風速が相当に速い場合に適応出来る風力タービンを設計しました。

高風速小型風力タービン設計例2

高風速が利用できる場合としては、風を狭い場所に集めることで高風速が生じるような、例えば峡谷への吹き込み風、ビル間のビル風、人工的に風を集める構造物による風、などが考えられます。
更に、乗り物などの移動物体に付けることで、補助的な発電用としての使い方なども考えられます。
熱利用でダクト内に高風速を作れるような場合も有効なタービンとなるでしょう。

高風速小型風力タービン設計例3

この高風速型風力タービン設計は、当社自作の風力タービン設計ソフトウェアを使用して行いました。

風力発電機の強度・耐久性・騒音などに関係する非定常な流体力の影響

風力発電機において、発電量などを流体解析での性能解析により求めることは発電地点の候補地を見つけるために大変重要なことですが、候補地に実際に風力発電機が据え付けられてからの様々な運転状況をシミュレートして、風力発電機の耐久性やまわりの環境への影響などを非定常な流体力を解析することにより求めるということも、多数の風力発電所が設置されるこれからは非常に重要だと考えています。

風力発電機の強度・耐久性・騒音などに関係する非定常な流体力の影響風力発電機の強度・耐久性・騒音などに関係する非定常な流体力の影響2

そのような耐久性・騒音・非定常風などをシミュレーションをするためには、当社でも更に風力タービンの解析事例を増やし、技術と経験を上げて実際に近いシミュレーションとなるように日々切磋琢磨する必要がありそうです。

そのような流れが確実に風力発電業界に求められ始めていることを、業界の方からお聞きして、自分の風力発電業界への貢献はまずここからだと認識した次第です。

小型風車の年間発電量を最大化する為の工夫について

定格発電量が5KW以下ぐらいの小型風車の年間にわたる発電量を最大化しようとするならばどうするべきか考えてみました。

ここ日本においては平均風速が低い状態が年間で多いことより、横軸のプロペラ型風車を採用する場合は、低速から起動発電を行う必要があることになります。

そうすると最大効率は3枚羽根風車より落ちるとしても、羽根枚数5枚以上ぐらいの横軸多翼風車であれば低風速時のトルクが大きい為、起動して発電を行い少しでも電力を供給出来ることとなります。

小型風車の年間発電量を最大化する為の工夫について1

その場合には翼回転数が遅い状態となるため、多翼であっても一枚の羽根による揚力の発生つまり回転力の発生は、失速傾向の穏やかな翼型を使うほど左図のように幅広となっていくでしょう。

小型風車の年間発電量を最大化する為の工夫について2

しかし幅広羽根を実際に作るとすれば回転力に対する遠心力がその重量により大きくなるため、結局このような羽根幅面積に対応するようなより多翼の風車、たとえば羽根枚数10枚ぐらいのものが考えられます。

そうすると今度はボス部にそれだけの翼枚数を取り付ける為にボス径は大きくせざるを得なくなり、これまでのイメージの風車と離れて行くようにも思いますが、ボス部付近はあまり動力には貢献しないでしょうからそれでも良いのかもしれません。

一度、5~10枚の多翼横軸風車の流れ性能解析を行い、上記仮定はその通りになるのかどうか確かめてみます。

自然エネルギーを極限まで有効に利用する方法を常に考えていきます。

多翼プロペラ型水平軸風車設計において、翼枚数10枚の仕様について考えてみました

低風速から起動可能な水平軸プロペラ風車として、多数の翼がついているプロペラ型風車を考えてみましたが、その仕様について考察してみます。

過去の文献データなどより、翼10枚にて最もパワー係数(効率)を上げることの出来る仕様は次のようになります。

まず周速比3程度、揚抗比0.01=NACA4412を翼型に用いるとすれば向い角4度の時に揚力値0.8であれば、およそパワー係数が40%以上確保出来そうにあります。

多翼プロペラ型水平軸風車設計1

NACA4412の翼型形状となりますが、この翼型は曲がりの少ない失速しにくい形状ですが、揚力値も低めなので、翼弦長は少々大きいものが必要となりましょう。

風力タービンには、NACAのような航空機の翼型よりも、タービンなのですから風力タービン用翼型の方がよさそうに思います。

今後、どのように小型風車が普及していくのか、それが楽しみでもありま

5枚翼水平軸プロペラ風車の設計検討 低風速発電用

何回か検討を行ってきました小型風車設計検討において、低風速から起動発電を行う5KW以下ぐらいの風力発電機で横軸プロペラ型としては、5枚翼ぐらいが適当ではないかと現時点では思っています。

5枚翼水平軸プロペラ風車の設計検討1

自社開発の風車設計ソフトウェアにて、色々な設計パラメーターを変更して5枚翼の風車形状を造り上げてみました。

少し前には、翼型も揚力値の低いもので計算を為していた為、非常に幅広で少し変わった風車となっていたりしました。

また、羽根枚数も10枚ぐらいを予想してブレードボス部直径を大変大きめにしてみたりも行いました。

しかし今回は、揚力値が大きい翼型と、回転数を速く取ることで羽根の直径自体を小型化するとことなどで、随分細身なブレード形状を採用出来ています。

その結果小さいボス直径でも5枚羽根の付け根は無理なくスピナーに納まり、構造的な問題が少なく設計し易いかもしれません。

設計パラメーターの色々な値を組み合わせてみる、これは自社開発の風車設計ソフトウェアがあればこそであると、今回やりながら認識した次第です。