風力タービン設計

風力発電用タービン(風車)の設計

以前から長く行ってきた水力発電用タービンの設計から発展させて、同じ自然エネルギーでありヨーロッパでは各国の国策で非常に普及した風力発電であるが、発電用の風車を設計する仕事も4年ほど前から始めている。

これを始めるに当たっては、私の得意分野である流体機械自動設計プログラムの開発技術を使ってまず「風車自動設計ソフト」を開発した。これにより発電能力や要求性能に最適な翼も含めた全体形状を短時間で設計出来、次に実際の風車とするための構造や詳細機器形状を3次元CADで設計を行うようにしている。その「風車自動設計ソフト」とそのデータを基に詳細設計を行った事例図を載せてみる。
しかし、悲しいかな国内での大型・中型発電用風車の開発案件はほとんどなさそうであり、海外製品が国内のウインドファーム用発電機として今後も採用されるのだろうか。

風力発電用タービン(風車)の設計1 風力発電用タービン(風車)の設計2

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明 第1回目

自然エネルギーで新エネルギーのひとつである「風力タービン(風車)設計用プログラム」を説明していきます。

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明1

左が風車設計用ソフトにより風車翼設計が終了した状態の画面ショットです。この風車設計用ソフトは、発電出力1kw~2000kwまでの広い範囲の3枚~5枚翼風車を設計出来るようになっています。使うのも非常に簡単で2つの仕様を入れるだけで設計データベースにより後はほとんど自動です。

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明2

設計の最初が左画面ですが、必要な入力は風車発電出力と設計風速のみで設計を開始出来ます。他の入力項目は設計データベースから最適値を自動的に読込んできますが、自分で適当な値を入れることも可能ですから、設計の自由度は非常に広くなっています。ここでの重要計算項目は、周速係数などの基本係数値の計算と増速機仕様の有無、風車回転数、風車直径、トルク、効率、出力などを計算していきます。

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明 第2回目

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明3

風車設計用プログラムの説明第2回目は、風車翼に使用する翼型の選定です。

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明4

風車設計過程の2番目は、翼に使用される翼型を数種類の中からまず選定します。それと共に、翼全体を構成する翼断面数とその弦長を最大化する位置、ボスの径割合、翼断面での軸中心位置、また先細の翼形状を生成する為の弦長の線形化を行なう翼全長での基準位置%などを設定して、次に各断面ごとの周速、周速比、設定角、相対速度、揚力係数、抗力係数、トルクなどを計算していきます。これにより、羽根全体の性能が計算出来ます。

風力タービン(風車)設計用プログラム説明 第3回

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明5

風車設計用プログラムの説明第3回目は、翼形状の生成です。話は変わりますが、この風車設計用プログラムを作るときは、海外製の風車が圧倒的に国内で採用されていたので、ぜひ国内でも新しい大型風車メーカーが出て、このプログラムを使用してもらえればと思っていたのですが、なかなか難しいものですね。 

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明6

風車設計用プログラム設計過程の3番目は、左図のように羽根1枚全体の形状を生成して、図の表示により形状を確認します。表示では、全体外観と各翼断面ごとの翼形状を重なるように参考として表示しています。 又話は変わりますが、このプログラムを日本の風車研究の第一人者の先生に見て頂いた時に、現在の国内風力開発は踊り場に入っているからプログラムの需要はあまりなさそうですよ言われたときはかなりガクッと来ました。それからはあんまり営業をしなかったですね。 

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明7

このプログラム中の図の意味していることを説明しているのが左図です。各翼断面は各翼断面直径上に有り、そこに於ける翼取り付け角を翼断面図は示しています。そして各翼断面が持つ軸中心位置に正しく配置されています。左図は、プログラムが出したデータをCADで利用したものです。

風力タービン(風車)設計用プログラム説明 第4回

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明8

風車設計用プログラムの説明第4回目は、風車特性の解析計算過程です。話は変わりますが、大型風車は国内メーカーは1社ぐらいですが、マイクロ風車はこの頃いろんな会社が参入している情報を良く見ます。なぜか横軸プロペラ型以外の方式の風力発電装置が多いですね。これも国内の風速が平均的に小さいからでしょうか。

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明9

風車設計過程の4番目は、風車特性の解析計算部です。なにを解析計算するかというと、色々な風速に対する風車発電量などの運転状態を計算するものです。設計風速以外の状態になると、各断面翼の風の相対速度に対する迎え角が変化するため、発生揚力が各断面ごとに変化し、それにより翼断面の中には失速する断面も出てくるなど、断面出力が変化していき、どれぐらいの低い風速まで運転出来、その発電量はいくらかなどが計算出来ます。ですからこれは年間発電量を計算する場合には必須の解析となると思います。

風力タービン(風車)設計用プログラム説明 最終回

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明10

風車設計用プログラム説明の最終回は、風車3次元形状の生成と設計データ保存、更にCAD用データの生成です。話は変わりますが、この風車設計用プログラムの唯一の販売先が、九州大学応用物理研究所でした。用途はウインドファームの年間運転状態の正確なシミュレーションの為です。

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明11

設計の最後で風車の3次元形状を生成する前に、風車ナセルの直径・長さを設定して、それから完全な風車3次元形状をプログラムが生成・リアルタイム3次元表示します。

風力タービン(風車)設計用プログラムの説明12

それから、設計仕様・計算データ・解析結果などを保存し、CADで使用する為の2次元DXFデータや3次元DXFデータを出力します。

生成された羽根3次元形状のDXF形式データを3次元CADで読込んでみたのが、左図です。