ポンプ設計

斜流ポンプ設計用ソフトウェアの紹介

斜流ポンプ設計用ソフトウェア1

最近、当社独自のターボ機械設計用ソフトウェアを続けてご紹介していますが、今日は左図にあるような高効率で比較的大水量を流すことが出来る斜流ポンプと呼ばれていますポンプを設計する為の「斜流ポンプ設計用ソフトウェア」をご紹介致します。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア2

「斜流ポンプ設計用ソフトウェア」を起動した最初の画面が左図のようなウィンドウとなります。まず仕様として設計水量・揚程・回転数を入れ更に回転方向・設計データベース種類などを選定して、比速度・推定効率・軸動力などを計算し、基本設計値で最も重要である入口出口平均半径位置の半径値を設計データベースから決めていきます。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア3

2番目の過程は、子午面断面形状を最適になるように設計データベース中の形状データベース系数値を使用して自動生成します。この自動的に作られた子午面形状は構成点の値を自由に変更出来、好きなように形状変更可能です。更に、代表平均位置子午面流線を1本自動作成して、その流線上での速度三角形などの値を計算し、詳細流力計算に入る前の確認を行います。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア4

前段で作成した平均位置流線とボス位置・チップ位置琉線の3本を使用してポンプ仕様を満たすためには、3本の各流線上でどのような部分翼断面形状になっていれば良いかを、入口出口速度三角形・すべり値・推定翼間損失値などを計算して作り上げていきます。この場合、動翼と静翼の両方についてこれらの設計計算を行います。動翼は確実に揚程を確保するように設計していき、静翼は入口で最低の損失そして出口では旋回流がいかになくなるかそれらの点に注意して最適形状を計算します。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア5

4番目の過程として、実際の羽根形状を作成する上で、翼間の拡大率・相対速度の変化率・半径方向速度の変化率などを決める重要な要素である羽根の巻き角について決めていくところとなります。これでは、推奨巻き角が動翼・静翼ともに示され、それを示す簡単な図が表示されているので、例えば翼と翼の重なり具合、静翼では流れを素通りさせる部分はないかなどをチェックします。

斜流ポンプ設計用ソフトウェアの紹介 その2

斜流ポンプ設計用ソフトウェア6

今日も昨日の続きで、高効率で比較的大水量に使われるポンプである斜流ポンプの当社が開発した設計用ソフトウェア説明となります。

斜流ポンプは、設計がなかなか難しいポンプです。その理由は、遠心と軸流の中間にあり、羽根設計が遠心ポンプ設計法であるオイラー法内部流れ手法と軸流ポンプ設計手法である翼型性能データからの設計法の中間にあり、私としては内部流れ法が良いと思っています。斜流翼型に適応出来る翼型データもあまりないのではないでしょうか。それで、設計して形状を決めた後の3次元流れ解析は重要と考えています。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア7

昨日の最後で羽根巻き角を決めたのですが、今日の左図のこの過程ではいよいよ流線を多数(この場合は9本)に増やし、それぞれの流線上での部分翼型を決めていく部分です。各流線と子午面断面上での翼入口縁・出口縁との交点を動翼・静翼ともに求めます。この流線は、準3次元流れ計算の基本流線ともなります。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア8

流線と翼との交点座標が出ましたので、この過程では全ての流線に対しての動翼・静翼の入口出口縁点での絶対流速・周速度・相対速度・羽根入口角・羽根出口角(これは揚程計算から決められます)・超過角・すべり値・流路拡大率・相対速度変化率など色々と計算を行います。

斜流ポンプ設計用ソフトウェアの紹介 その3

斜流ポンプ設計用ソフトウェア9

当社にて開発しました、高性能・高効率斜流ポンプ設計用ソフトウェア紹介の3回目となります。
斜流ポンプとは、比速度大きく、遠心と軸流の中間に位置する比較的大水量・高効率のポンプです。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア10

昨日までで、9本流線の入口出口速度三角形やすべりなどが計算されましたので、今日の最初は3次元流線上の動翼形状を平面への写像面により生成するところです。羽根展開形状を決めるための最も重要な形状パラメーターとして入口縁から出口縁までの羽根角度βの分布を与えていき、滑らかな部分翼形状を生成するように計算が進んでいきます。この画面では、自由に羽根角ベータ分布をいくつかの形状制御点を調整することで扱うことが出来ます。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア11

展開写像面上の羽根形状が決まれば、それから実際の3次元円錐曲面上での羽根形状座標点位置をすべて逆写像により計算すると、左図にあるような斜流ポンプの実際の羽根形状が生成されます。この羽根形状は、ボスからチップにかけての羽根厚みも調整出来ますので、鋳造等での製作でも全く問題なく使える羽根形状を生成します。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア12

次は、静翼での3次元流線上部分翼形状の生成です。動翼と同様に羽根入口から出口までの羽根角β分布の細かい調整や、最大厚み位置の調整などを行い展開面上での静翼形状を決めていきます。この場合は、静翼なので羽根出口では、羽根出口方向がほとんど軸方向を向くこととなり、動翼旋回流を軸方向流に滑らかに変化させることで効率の最大化を図ります。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア13

この写像面上展開図から逆写像変換を行って3次元流線上での翼形状座標値を計算して、左図のような静翼形状を生成します。

左図は、動翼と静翼の両方が標示されています。

この羽根形状は、リアルタイム3Dグラフィックで表示されますので、羽根形状の良否判定がやりやすくなっています。

斜流ポンプ設計用ソフトウェア14 斜流ポンプ設計用ソフトウェア15 斜流ポンプ設計用ソフトウェア16

軸流ポンプ設計用ソフトウェアの紹介

当社開発のターボ機械(ポンプ・ファン・タービンなどでターボ式の機械のことをターボ機械と呼んでます)設計用ソフトウェアをシリーズでご紹介してきましたが、今日はポンプの中でもプロペラに似た羽根を回すタイプである軸流ポンプの設計用ソフトウェアをご紹介します。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア1

左図は、設計用ソフトウェアを使用して設計が出来上がった時の軸流ポンプ羽根の3次元表示となります。
このプログラムもC++言語とOpenGLなどを使用して自分で作りました。 

軸流ポンプ設計用ソフトウェア2

左図は、軸流ポンプ設計用プログラムを起動した直後の画面ショットとなります。
ウィンドウの左が設計過程を示し、右がリアルタイム3D表示部分となります。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア3

最初のウィンドウのメニューにある「軸流ポンプ設計」メニューから『1.設計仕様』を選択すると左図ダイアログが現れます。
この設計過程では、設計仕様・比速度・効率仮定値・軸動力などの基本値が計算されます。 
計算された基本値はダイアログ下部のリスト部に表示されます。 

軸流ポンプ設計用ソフトウェア4

次の過程は左図のような各種設計係数値の計算です。
比速度から、圧力係数・流量係数値という重要計算値を設計データベースから読み込み表示します。
そして、ハブ側とチップ側の重要値である、周速度・直径・軸流速度・羽根枚数・ピッチ・弦節比・超過角・すべり予想値などを求め、羽根入口出口での速度三角形を計算します。
この続きはまた後日ということで。

軸流ポンプ設計用ソフトウェアの紹介 その2

軸流ポンプ設計用ソフトウェア5

この設計プログラムは、自社内での設計作業に使っているもので、そのため少し内容説明も分かりにくいかもしれませんが、ご容赦頂ければと思っております。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア6

昨日までで、設計過程のなかで翼型やソリディティーなどの基本的な設計要素を計算したり決めたりしていますので、今日は次の過程として左図にあるような子午面形状の生成です。子午面上で、ボスの大きさやメリディアン方向への入口縁・出口縁の配置などを係数値にて決めていきます。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア7

そして次は、羽根を入口方向から見た図である平面形を決める過程の部分です。ここでは、かなり係数値が少ない状態の画面ですが、羽根のボス・チップでの前進角・後退角などを変更することが可能なステップとなります。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア説明 その3

軸流ポンプ設計用ソフトウェア8

自社開発の軸流ポンプ設計用ソフトウェア説明の3回目です。

軸流ポンプは、大水量・低揚程に使用されるタイプのポンプであり、排水・灌漑などに主に使われています。特徴は、高効率でゴミが詰まりにくいなどと締め切り運転が軸動力の関係で困難であるなどです。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア9

まずメニューから形状生成に入ると、左図のように新たなダイアログボックスが出てきますので、それにより次の設計段階に入ります。このダイアログ中のボタンを順番に押していくだけで形状作成可能です。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア10

最初の過程は、子午面形状と平面形状に多数の流線を生成するところとなります。
左図の場合は、9本という多数の仮定初期流線を生成しています。この多数の流線が準3次元流れ解析をする基本流線です。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア11

いきなりかもしれませんが、左図の過程で翼中心線での翼形状を生成しています。
図中の左にある平面に展開された翼中心線を作り、それより中心線3次元座標値を逆算して画面の3次元翼中心線形状を出します。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア12

次は、翼中心線に実際の翼厚みを与える部分です。流線9本それぞれにある程度任意な翼型を与えています。
それにより、メッシュ状の翼形状が既に作られているのが分ります。

軸流ポンプ設計用ソフトウェア13

そして最後に、翼メッシュ形状に面を張って軸流ポンプ3次元形状の完成となります。
羽根枚数も最適な羽根枚数を自動配置します。
以上で軸流ポンプの設計は終了でございます。その時間わずかに5分程度となり、それこそあっという間に設計完成です。