ポンプ設計

高速ポンプ3次元設計過程 インデューサー

高速遠心ポンプの3次元設計過程をシリーズで説明していますが、今日はその中でも小型高速遠心ポンプには必須ともいえる耐キャビテーション用「インデューサー」部の設計です。

高速ポンプ3次元設計過程 インデューサー1

これが今回設計したインデューサー形状です。
直径はわずか10mm程度なので、相当に小型です。

高速ポンプ3次元設計過程 インデューサー2

インデューサー形状を真横から見た図です。
羽根数は3枚となり、相当に薄い羽根です。

高速ポンプ3次元設計過程 インデューサー3

インデューサー形状を真横から見た図です。
羽根数は3枚となり、相当に薄い羽根です。

高速ポンプ3次元設計過程 インデューサー4

インデューサーとインペラーの組み合わせを斜めから見た図です。
インデューサー翼の転向角は大変小さくなっており、その圧力増加分はわずかとなります。

高速ポンプ3次元設計過程 インデューサー5

インデューサーとインペラーの組み合わせを真横から見た図です。
かなりインデューサー採用遠心ポンプらしい図といえます。

遠心ポンプ 2次元と3次元の中間羽根設計例

遠心ポンプ 2次元と3次元の中間羽根設計例1

ほとんどの場合、鋳造品やプラスチックなど型などで大量生産する羽根を求められことが多く、その時は型から抜けにくい完全3次元羽根より2次元羽根の極限まで効率を追求した形で設計を進めます。

ただ、近頃は完全な2次元羽根でなくても型の工夫で少し3次元形状が入っていても型から抜けるようになっているようです。

そこで、2次元と3次元羽根をミックスして設計を行ったのが左図の羽根です。
少々微妙な形をしていますが、2次元羽根入口縁の延長状態がポイント言えるかと思います。

小型ポンプで羽根を3次元・高性能化した事例

かなり昔の事例なのですが、ある用途の小型ポンプで非常に効率の悪い2次元羽根の製品があり、それの高効率化を行ったものです。

小型ポンプで羽根を3次元・高性能化1

左図が高効率化の為に、羽根形状を3次元曲面の高性能な羽根として設計を行ったもので、その3次元CADによる最終形状のスクリーンショットです。
要点は、入口を軸方向流入に対しての最適な入射角形状にボスからシュラウドにかけて行うと共に、羽根弦長の適正化を行っています。

小型ポンプで羽根を3次元・高性能化2

この時は、設計後の羽根の製作まで行いましたので、それが左の写真です。
これは、石膏型をラピッドプロトタイピング型から作成して、その後アルミ鋳造を石膏型で行うことで製作しています。
少々、アルミ鋳物時の角のダレなどが出ていますが、性能にはそれほど影響がなかったと記憶しています。

軸流タービン用補機 渦流ポンプ(再生ポンプ)計画図

軸流タービンを設計していますが、このタービンシステムには液体を送るためのポンプが補機として必要となりますので、渦流ポンプ(再生ポンプ)を計画してみました。

軸流タービン用補機 渦流ポンプ(再生ポンプ)計画図1

このシステムで使用する媒体の液体状態での流量はかなり少ないものとなるため、一般的な遠心ポンプ型は使えないこととなり、低比速度で使えるポンプが必要です。

それで、ターボ型の一種である渦流ポンプを設計することとしました。

渦流ポンプ(再生ポンプ)は、少量の液体を吸い込み、羽根の細い溝状の部分で回転しながら液体をグルグル循環させることで、遠心型では難しい圧力上昇を達成します。

ただ、グルグルの時にロスが多く出るために効率は低いため、あまり使いたくないところですが、タービンの軸動力と回転数を利用するためには丁度良いポンプです。

軸流タービン用補機ポンプ設計ほぼ完成

現在行っている軸流タービンは、発電システムに使う為のタービンとして設計を行っているのですが、この発電システムには特殊なガス媒体を使い、それが液体状に戻った過程では液体ポンプで圧送しなければならないため、タービン軸動力で駆動されるポンプも設計しました。

軸流タービン用補機ポンプ設計1

これがその液体ポンプ部分の最終に近い3次元設計を示しています。
再生式ポンプのため、ポンプのケーシングは円筒状となり、液体入口と出口の2ヶ所の穴が、ケーシング側面に開いています。
この部分には、もうひとつ補機を取り付ける予定としていますので、図の歯車はそのためのものです。

高速小型ポンプ設計計画 進行

高速小型ポンプ設計計画

メカニカルシールから軸受けの部分と、それらのハウジング部分となります。

高速小型ポンプ設計計画2

羽根は超小型ですが、メカニカルシールは一般汎用品を選定した為にかなり不釣り合いに大きくなってしまいました。
軸受けも深溝玉軸受けの一般品の最も小さい軸直径用ですが、羽根に比べてかなり大きなサイズです。

高速遠心ポンプ全体組図完成

高速遠心ポンプ全体組図完成1

全体は左図のようになります。
モーター回転数をギアで増速して遠心ポンプを高速で回転します。
全体は、アルミ素材からの削り出し部品がほとんどとなります。

高速遠心ポンプ全体組図完成2

ポンプ部をズームして見てみます。
インデューサー付きの耐キャビ能力の高い、非常に小型の遠心ポンプ羽根を付けています。
その小さな羽根に対して、メカシ、ベアリングなどが大きめの構造です。