ポンプ設計

液体燃料圧送用 多段斜流ターボポンプの3次元設計途中

かなり小型の液体ロケットが造られるとすれば、液体燃料を高圧にして圧送する場合に必要となる、小型で性能の良いターボポンプを構想設計してみています。

液体燃料圧送用 多段斜流ターボポンプの3次元設計途中1

少し前には、この多段斜流ターボポンプのことを多段軸流ターボポンプ計画として御紹介をしましたが、翼形状から考えると斜流とするほうが適切と考え呼び方を変更しています。

液体燃料圧送用 多段斜流ターボポンプの3次元設計途中2

図を見て頂くと分かるように、まだブレードそのものは3次元図内に作成しておらず、これから適切な羽根形状を造り込むことにしています。
この多段のターボポンプですが、以外と部品点数も少なくなり、簡単な構造として設計を進められそうです。
このポンプを駆動するタービン部まで含む3次元計画も進行中なので、ある程度出来たら御紹介します。
今日の感想:今すぐに必要な設計ではないけれども、将来必要となりそうと感じるターボ機械はなるべく時間を見て研究しておくことが、かな~り将来役に立つこととなりそうな予感です。

液体燃料圧送用 多段斜流ターボポンプユニットの設計進展中

液体燃料を燃焼器に圧力をかけて大量に供給する為の「燃料ターボポンプ」設計が進展中です。
今回設計中のターボポンプは、形式が多段斜流ターボポンプと今までにあまりない方式にて設計を行っています。
そのような特殊な方式のターボポンプを考え出して設計を進める理由はただひとつ、燃料ターボポンプユニットを相当に小型化したいからです。

液体燃料圧送用 多段斜流ターボポンプユニットの設計進展中1

このターボポンプユニットには、酸化剤・燃料の2つの液体に対応するターボポンプが2つ棒状の形にてあります。

この全体の構成が相当に小さく出来ており、液体燃料使用機器にこれまで採用難しかったこのような小型のターボポンプ燃焼システムを搭載出来ればと思っております。

液体燃料圧送用 多段斜流ターボポンプユニットの設計進展中2

2つのターボポンプを駆動する軸流2段タービンが画面の右側にあり、その回転力が歯車を介してターボポンプに伝えられます。
その軸流2段タービンを駆動するガス発生器が、このターボポンプユニットに付けくわえられれば全体計画の完成となります。

その為には、まだまだいろいろと細かく構造や設計を変更する必要が出てくるでしょう。 全体計画は固まりつつありますので、各構成要素の羽根部分の設計をちゃんと行う事が残りの重要な作業です。

ある構想を実現化に向かう時に、最初からうまく動作するものを設計することは難しいので、全体を一度構想してから少しづつ各部の変更を行い目的に近づけるよう進めていくことも最近の重要なやりかたとなっています。

ターボポンプの減速機に「はすば歯車」

「多段斜流ターボポンプユニット」のタービン回転数を伝達する減速機には、平歯車ではなく、はすば歯車で計画すべきでした。

ターボポンプ駆動タービンは、ターボポンプの回転数とあまり変わりない速度で回転するように設計しますが、その動力の2つのポンプへの伝達が計画では平歯車となっており、より滑らかな動力伝達を行い、軸受けなどの耐久性を持たせる為には、はすば歯車がより適切でした。

ターボポンプの減速機に「はすば歯車」1

以前に他の用途で計画をした「はすば歯車向かい合わせ」タイプの減速機です。

この「はすば歯車向かい合わせ」にすることで、はすば歯車の軸方向スラスト力を減じて軸受けへの負担を少なくすると共に、静粛性と低振動を意図しました。

多段遠心高圧ポンプの実際の姿

昨日は、多段遠心高圧ポンプの1段要素について説明をしましたので、今日はその実際の多段遠心高圧ポンプはどんな感じであるか、図を載せてみたいと思います。

多段遠心高圧ポンプの実際の姿は図1

10段の多段遠心高圧ポンプとなります。

多段遠心高圧ポンプの実際の姿は図2

この10段遠心ポンプの1段が揚程50mを発生するとすれば、50m×10段=揚程500mと非常に大きな圧力を発生出来るわけです。

もし駆動回転数が速く、1段が100mの揚程を出せば、総揚程1000mと水なら標高1000mの所まで供給出来ることとなります。

多段遠心高圧ポンプの実際の姿は図2

ポンプ全体の組図となりますが、部品点数は非常に多いのですが、基本部品は昨日も説明したインペラ・ディフューザー・リターン羽根となり、その積み重ねが全体主要構造です。

このような複雑なポンプは造られる台数は少ないのですが、使われる用途が生活に欠かせないインフラ分野で良くつかわれるため、割と重要な機械であると思います。

斜流ポンプ技術の水力タービンへの応用

斜流ポンプの設計技術を利用して、それを斜流水力タービン設計に応用する考えを昨日このブログで述べましたが、それをもう少し詳しく説明します。

斜流ポンプは、遠心ポンプと軸流ポンプの中間に存在するポンプ形式となり、水力タービンであればフランシス水車とプロペラ水車の中間に存在すべき水車が斜流水力タービンとなります。

斜流ポンプ技術の水力タービンへの応用1

この斜流方式水力タービンの良い点は、フランシス水車とプロペラ水車の中間の落差のところで使うことが出来るので日本の小型水力地点では以外と適応範囲が広くなると考えられます。

そして、斜流水車はプロペラ水車よりは回転数が遅い機種ですが、フランシス水車よりは回転数が速いので、4極発電機を使える機会が増え電気設備費の低減と水車本体大きさもフランス水車よりはコンパクトになり機械設備費の低減にも貢献します。

またフランシス水車では構造上不可能であるブレードの可変ピッチを斜流水車では工夫して行うことが出来るので、これは小型水力の年間発電量最大化高効率運転への道を開くものとなるでしょう。

また、斜流ポンプでは軸流型ケーシングを使うことも普通ですから、斜流水車でもバルブ水車のような軸流型ケーシングを使えば、複雑なスパイラルケーシングを使うことなく水車全体価格を下げることが可能です。

最後にフランシス水車よりも斜流水車が優れている点で特に小型水力に関係する事としては、ブレード間隙間は斜流水車が広く取れるので、ゴミなどのつまりによる運転停止は斜流水車では起こりにくいとこととなります。

10段以上の高圧多段ポンプ 1段要素

10段以上のかなりの高圧多段ポンプに使われる1段要素として、初段部分を設計してみました。

10段以上の高圧多段ポンプ

10段以上の多段のため、ひとつのインペラの直径は小さくなり200mm以下となっています。

そして、インペラ出口の絶対流速成分を効率良く圧力に変換するディフューザー部分も羽根枚数を多めとしていますが、直径が小さいため羽根厚みがかなり薄くなり、そうなると削り出し加工とするのが良さそうです。

また同様に、戻り羽根(リターン羽根)も羽根厚みが薄く、これも削り出しが最適です。

10段以上の高圧多段ポンプ2

計画から出来上がった流力設計部の3次元形状が左図です。

10段以上の高圧多段ポンプ3

この3次元形状は、流体解析による性能解析を行う為の専用形状として最初から作成していますので、先ほどから解析作業に入っています。
解析途中のパラメータ値を見ていると、予定性能に対して充分な各種値を示していましたので、この設計は成功と確信しました。
また、これの解析結果については詳細にご紹介しましょう。

液体燃料圧送用 2段ターボポンプの動翼部分

飛翔体の液体燃料圧送用に2段ターボポンプを設計しようとしており、その動翼部分を載せてみます。

液体燃料圧送用 2段ターボポンプの動翼部分1

この遠心ポンプ動翼は少し特殊な形状をしており、まず一般遠心ポンプに比べて出口羽根角度が非常に大きくなり、翼には中間翼を採用して入口流入状態の改善と必要圧力の確保を行っています。

また、メインの翼も中間翼も3次元羽根となり、高効率の確保を行っています。

回転数は毎分数万回転と高速となり、ポンプ吸込み入口の負圧の発生状況がかなりのキャビテーションを発生する可能性があり、本当は遠心ポンプ羽根の上流側に耐キャビ用インデューサーがいると考えられます。

一般のこれまでの遠心ポンプであれば、出口角度が22度ぐらいですが、これは45度以上となっているので、どちらかと言えば高速なファン羽根に近い形状とも言えます。

タービン駆動ポンプ 軸両端にポンプを持つタイプ

タービン駆動ポンプの設計事例で、軸両端にインデューサーとインペラを持つタイプを紹介します。

高速なポンプでは入口キャビテーションを防止する為に、この事例の両端のポンプでも、その使用流体に合わせたインデューサーをインペラ前に付加しています。

真ん中にあるタービンが軸両端のポンプを駆動しますが、タービンで駆動しますのでかなり高速なポンプとなります。

タービンは軸流単段の衝動タービンとなりますので、タービンに噴射する気体の種類では、そのノズルからの噴射速度が秒速900m以上にもなり、そうすると衝動タービンの周速度はその45%程度としても秒速400mと材料の周速限界に近付いてしまうようなこととなります。

よってタービン駆動気体を何にするか、慎重な検討が必要でしょう。

また、軸の危険速度をどのように回避するか、そこらへんも軸に多数の羽根が付いていると難しい問題ではあります。