熱流体解析

電子機器冷却用薄型両吸込みシロッコファンの流体解析

シロッコファンの運転時流量を求める解析です。
このシロッコファンは、もう5年以上前に設計をしていたもので、小型の割に大風量を流したと記憶しています。

シロッコファンの直径は50mm、厚さ8mm程度の非常に薄型のしかも両吸込みタイプとなります。両吸込みとは、表と裏の両方に空気の取り入れ口があるものを言います。

このシロッコファンを回転数3000rpmで回した時に、どのくらいの風量が出るかを流体解析してみています。

シロッコファンの流体解析1シロッコファンの流体解析2シロッコファンの流体解析3 シロッコファンの流体解析4

決論からいうと、風量は毎分200リッターほどでしたので、割と流れているファンとなります。

直径35mmの遠心ファン流体解析 最大流量計算

ターボ機械の流体解析事例紹介です。

遠心ファン流体解析1

今日の流体解析を行うファンは、直径わずか35mmの電子機器冷却などの用途に使用する遠心ターボファンです。
遠心ファンにしてはブレードが多数ついており、一見シロッコファンのように見えますが、ブレード出口の角度は後退角を持っているので遠心ファンとなります。回転方向は上側の入口から見て左回転となります。

遠心ファン流体解析2

流体解析を行った結果の速度分布図と速度ベクトル図です。
解析の結果としては、ファン回転数2000rpmでの最大風量は、約70リッター毎分となりました。

遠心ファン流体解析3

速度ベクトルの状態を平面的に左図のように見てみると、ケーシング巻き終いのところの側壁にぶつかるように流れている部分があるので、その損失を低減する為のケーシング内壁形状に改良する必要があるでしょう。ケーシング主流の部分の隙間が小さく、羽根からの流出速度を滑らかに減速し、損失を減らしたいところなどです。

遠心ファン流体解析4

また最後に入口からの流跡線を表示してみましたが、今回は帯状の表示としています。
これを見ますと、最も気になるのは羽根入口の手前の空間で入口流れが渦を巻きながら羽根に流入しているところです。
これは、もしかしたら羽根の回転による空気流れが入口側の流れにかなりの影響を及ぼすようになっている状況を示しているのかもしれません。

軸流ファンの流体解析 径85mm 電子機器用

直径85mmの電子機器冷却用などに使用するタイプの軸流ファンの解析結果です。

軸流ファンの流体解析1

回転数3000rpmで運転時の最大流量を求める流体解析を行いましたが、解析を行うにあたって、ファン入口では半球状の空間から空気を流入するように要素を作成し、また出口には円錐曲面から最後は球面で流出するように要素を作成しています。

軸流ファンの流体解析2

流体解析結果は左図のようになり、最大流量は毎分700リッターほどの空気を送り出す結果となりました。
ファン出口では、このような電子機器用軸流ファンは静翼を持たないため、どうしても動翼で作られた旋回流が整流されず残り、それが効率低下の原因となっていることが流跡線の表示で分ります。

軸流ファンの流体解析3

次に、軸を含め面で切断した断面で軸方向の流速の変化を左図のように見てみると、軸流ファン羽根の外径側ではその周方向速度の作用により内側よりも流入速度も速くなり、そして出口での流出速度も速くなっているのが分ります。

軸流ファンの流体解析4

最後に、もう一つ気になっている点として、翼間流れが遠心力の作用で半径方向の速度が生じる為に、翼面上をスパン方向に横断するような流れが軸流ファンでは発生しやすい部分はどうなっているかというところです。

今回の事例では、幸いにそのようなスパン方向への横断流れはほとんど発生していないようです。これは、多分今回の羽根が半オープン式の軸流ファンではなく、完全にチップ側翼が円筒形ケーシングに覆われている形状を持つからだと推測出来ます。

つまり、半径方向への流れがケーシング壁によって抑えられるからでしょう。

多段遠心ポンプ用ディフューザー・リターン部の研究

多段遠心ポンプにおいてのインペラ動翼出口後の圧力回復用ディフューザー及び次の段への戻り流路(リターンガイドべーン)の最適形状を求めるべく研究中です。

多段遠心ポンプ用ディフューザー・リターン部の研究1 多段遠心ポンプ用ディフューザー・リターン部の研究2 多段遠心ポンプ用ディフューザー・リターン部の研究3
多段遠心ポンプ用ディフューザー・リターン部の研究4

性能解析での知見は、羽根付きディフューザーの翼形状を弦長を長くするとともに、戻り流路部への外径をコンパクトにする流路形状を採用してみましたが、減速は出来ていると推測出来ました。
そして、戻り流路での案内羽根出口角度を90度よりは超過角を持たせて旋回流がほぼなくなるように計画していましたが、まだ僅かに回転方向への旋回流が残っています。 次は、これを2段として解析してみます。