熱流体解析

流体解析分野範囲を拡大中 筺体内装置周り解析

機械装置や電子装置の筺体内流れ解析は、なかなかに複雑となり、考慮すべき点も多く時間もかかる作業となります。

しかし最近は益々複雑な機械を、ほぼそのままに運転時解析を行うという必要性も多分に出てきていますので、最近はそれに対応出来るように設計事例を自主的に行って準備をすることが増えました。

筺体内装置周り解析1

この上の解析結果図では、筺体内装置の内部流れだけでなく、同時に外部の流れも解析を進めており、トータルでどのような現象となるのかを掴んでいます。

筺体内装置周り解析2

内部流れのみの場合は少ない時は数十万メッシュにて計算が可能でしたが、内部と外部を同時解析して解析モデルが複雑な構造の場合は、一千万メッシュも普通となってきており、解析結果が出るまでの時間も大変長くなってきました。

多段ポンプの初段流れ解析結果

多段ポンプの初段での流れを流体解析しましたので、結果を載せてみます。
初段の流体要素は、インペラ・ディフューザーベーン・リターンベーン・ケーシングなどとなります。

多段ポンプの初段流れ解析結果1

コンターとベクトル共に速度を表しています。

多段ポンプの初段流れ解析結果2

いつもコンターなどで速度を表示させているのも意味があり、設計計算が速度の変化を基本として計算していくので、その通りに速度がなっているかどうか最も気になるからです。

多段ポンプの初段流れ解析結果3

最後のこの図は、ポンプ入口から出口までの流跡線を示します。
流跡線により分かることは、流れの乱れというかスムーズな流れが出来ているかどうかというところでしょう。
ポンプ出口のところでまだ旋回流が残っているので、少々リターンベーンの形状を変えるべきであることに気が付いています。
これら以外に設計点以外での解析値もありますが、それはまたご紹介します。

小型ターボファンエンジン用ターボファン部の単独性能解析

まず回転数を20000rpmにて、どれだけの空気量とファン後部の流速が出るかを中心に解析行いました。

小型ターボファンエンジン用ターボファン部の単独性能解析1

流跡線を使って、ファン部への流入の様子から出口での噴出流の直進性や旋回成分の様子などを見ています。

小型ターボファンエンジン用ターボファン部の単独性能解析2

今回はファン部は静止状態で解析をしていますので、空気は広い範囲からファン流入部に吸い込まれるのが見えています。

小型ターボファンエンジン用ターボファン部の単独性能解析3

そしてファン動翼で作られた旋回成分を多く持つ動翼後方流は、その後方にある静翼にて旋回成分を軸方向成分に転向させられますが、流跡線を見て分かるように全ての旋回成分が軸方向に転向されず、少し旋回成分を持ったまま後方に噴出しています。
しかしそのファン後方噴出流の直進性は大変に高くなり、軸方向推力の強さを示しています。

デスクトップPC熱流体解析1

社内にあった少し古い型のミニタワーデスクトップPCをスケッチして解析用3次元モデルを作り、内部の熱流体解析を行う事例の進行途中状況報告です。

デスクトップPC熱流体解析1-1

この流体解析では、ファンを疑似ファンを使うのではなく、実際にファン部を回転させて流れを発生させているので、その点では大変にリアルな解析を進行しようとしています。

デスクトップPC熱流体解析1-2

しかしながらまだ現時点では、流跡線が薄い筺体板部分をすり抜けていておかしいので、もっと薄板の認識設定値を小さくして、メッシュ数は各段に増えますがすり抜けのない解析を行います。
更に、PC外装部もより詳細化して正規通風孔からの冷却流れとなる様子を詳細に捉えてまいります。

デスクトップPC熱流体解析2

デスクトップPC熱流体解析2-1

今回の解析では、CPUとグラフィックボードのチップに発熱を与えて、更に冷却用ファン2台を回転数2000rpmにて回転させた場合の筺体内流れの様子と温度分布の結果を出しています。

デスクトップPC熱流体解析2-2

解析結果は左図のように、温度等値線分布と流速のベクトル矢印を色々な断面を取って表示させています。

デスクトップPC熱流体解析2-3

CPUからの発熱だけでなく、グラフィックチップからの発熱がボードから上方に廻り込みCPUのファンにかけて50度ぐらいの高温領域が出来ています。

デスクトップPC熱流体解析2-4

しかしそのような高温領域の熱は、PC前面からの空気の引き込みにより筺体背面のファン出口から排出されているため、異常な温度上昇部分は生じていません。
明日はこのデスクトップPC熱流体解析結果を空気の流跡線を使って見てみたいと思います。

デスクトップPCの熱流体解析結果

デスクトップPCを分解しスケッチをして熱流体解析モデルを作り、筺体内の温度分布を見る為に冷却用ファン2台も回転する設定を与え、更にCPUとグラフィックチップに発熱を与えたパソコンの熱流体解析結果を、流跡線によって流れの状態を確認したのが下図です。

デスクトップPCの熱流体解析結果1 デスクトップPCの熱流体解析結果2 デスクトップPCの熱流体解析結果3
デスクトップPCの熱流体解析結果4 デスクトップPCの熱流体解析結果5

以上の流跡線表示から分かることは、最も強力な背面のファンが内部の熱風を後方に排気しているのが良く確認出来ることです。
また、新鮮な冷気は筺体前面の空気孔から入ってくると共に、下部ボード挿入部の隙間や上部電源箱からも吸込まれていることは実際と合っていて解析は悪くないものとなっているようです。
更にCPUファン回りの流れに着目してみると、このファンの役目はボード回りの熱風をかき混ぜる重要な役目があり、それは最終的に背面ファンにより外部へ吸い出されるという部分でしょうか。
つまり、外部に内部熱を吸い出すファンが充分な能力を持たないと冷却は大変悪くなることが見てとれると思います。

ノートパソコン 熱流体解析の始まり 流れ解析のみで開始

ノートパソコンの熱流体解析事例としてスケッチと解析用3次元モデリングを続けていた解析用ノートパソコンモデルを、まず最初に流れ解析のみでの解析作業を開始しました。

解析は下図のように外部流れ解析として、ノートパソコンの外側から吸気孔などを通して回転しているファンが空気を吸込み流れを作る状態を解析しています。

ノートパソコン 熱流体解析1

外部から空気を吸い込んで、排気している様子も計算出来ています。

ノートパソコン 熱流体解析2

冷却用空気の吸込みと吐き出しの様子を更に画面に近寄って左図のように見ると、ターボファン型冷却用ファンの両吸込み口から空気を吸い込み、ファン出口にあるヒートシンクを通った空気が右側の排気孔から充分な速度を持って出ているのが分かります。

ノートパソコン 熱流体解析3

更に別方向からノートパソコンに近寄って流れを図のように見てみると、ノートパソコン左側の吸気孔と底面の吸気孔から吸込んでいる様子が分かります。

特にファンに近い底面側から多く吸い込んでおり、これから考えればノートパソコン底面の孔を塞ぐような置き方は、冷却能力の低下を招くことが良く分かります。

以上のような今回の解析は、ファンにより発生される流れの様子を捉えたものとなりましたが、次は発熱を各チップに与えて温度がどうなるのかの熱流体解析に入っていきます。 5月の来週からは、色々なセミナーでの発表や審査でのプレゼンなどが多くありますので、それらに向け作った説明資料などを断片的ですが見て頂けるようにしようと思っています。

ノートパソコン熱流体解析結果 ケース1(初期解析)

ノートパソコンの熱流体解析ケース1として、CPU及びグラフィックチップに発熱を与えた熱流体解析結果を温度分布と速度ベクトルの分布としてご覧ください。

ノートパソコン熱流体解析結果1

最初の右の解析結果図は、温度分布のコンター表示図となっています。
この図では、CPUとグラフィックチップ部の温度が高いことが赤い表示で良く分かります。

ノートパソコン熱流体解析結果2

2番目の図は、温度分布を等値線図で表し、流速ベクトルもそれに重ね合わせている表示となっています。
これは、ノートパソコン内部の構造と温度、流れとの対比が良く分かる表示になっています。

ノートパソコン熱流体解析結果3

最後の図では、温度の分布がノートパソコンの外側の空間まで存在しているのが分かります。
以上の熱流体解析では、まだヒートパイプなどの伝熱状態再現が不十分なので、もう一度それらの設定をやりなおして、ノートパソコン熱流体解析のよりリアルな結果を求めるべく作業を続けます。
今日はとりあえず、ノートパソコン熱流体解析の温度解析の最初のケースを見て頂きました。