熱流体解析

小型ターボファンエンジンファン部の流体解析結果

試験設計としてのハンディー型ターボファンエンジンのファン部の設計結果をご紹介しましたが、今日はそれを流体解析して流れの状態を把握しました。

小型ターボファンエンジンファン部の流体解析結果1

これが小型のターボファンエンジンファン部流れ解析結果であり、速度分布をコンター図として、真横から見ている図です。
流れに対する評価としては、スムーズに流れていると捉えています。
特にファン出口付近の状態も悪くなく、必要な空気速度を持っているのが分かりました。

小型ターボファンエンジンファン部の流体解析結果2

前方から流蹟線により流れの様子を見た図となります。
流蹟線自体に速度を表す色が付いていますので、流れ方向と速度の両方をいっぺんに見ることが出来る便利な表示方法と言え、自分としては多用しています。

小型ターボファンエンジンファン部の流体解析結果3

液体用遠心タービンの性能解析

色々な液体の圧力を減じる代わりに駆動力を発生する液体タービンの中でも、遠心型ガイドベーン付タービンの性能解析を行いました。

液体用遠心タービンの性能解析

左図のように、液体型タービンの中でも遠心型を設計しました。
この液体型タービンは、動翼流入部の周りに角度を変えることの出来る可変式ガイドベーンを多数配置しており、流量変動に対しても常に効率の良い運転が出来るように配慮しています。

液体用遠心タービンの性能解析2

この遠心型タービンが使用する液体は、圧力を持つ液体ならほとんどなんでも良く、水・油・化学薬品・液体ガスなど減圧が必要な箇所にこれが使われ動力を発生しますので、これも動力回収型液体タービンと言って良いです。

つまりこの設計は、有効にエネルギーを回収するタービンなので、省エネにつながる設計内容ということが出来ます。

性能解析としては、このようなタービンものの方が、ポンプやファンものより性能解析の進み方がスムーズと感じています。
それは、タービン系の性能解析では、流体は圧力の高いところから低いところに流れるような自然な計算初期値設定が出来ますが、低いところから高いところに流れるようにしなければならないファンやポンプは、解析が少し難しいと感じています。

円形ノズル噴流の試験的解析

蒸気・ガス系タービンの中でも、衝動型動翼を持つタイプは、1段での圧力降下を大きくとることが出来ます。

つまり衝動タービンは、反動型などのタービンに比較して、同じ回転数を使用しなければならない場合は、羽根を小型に出来るという大きなメリットをもっています。

そしてもうひとつ有利なことは、動翼への気体の流入時に全周流入とする必要がなく、円形ノズルのようなものからの噴出でも良いことです。これは同時に、部分負荷での効率の低下を少なくすることの出来る特性でもあります。

円形ノズル噴流の試験的解析1 円形ノズル噴流の試験的解析2 円形ノズル噴流の試験的解析3

そのような特性を有効に利用するために、ノズルからの噴流の状態を流体解析でシミュレーションして、予想通りの噴流状態となっているかなどを確認しています。

例えばこの図を見ると特徴的なのは、ノズルから噴出した噴流が一度噴流流出壁に引き寄せられているところです。 その現象の理由はなぜなのかなど、検討していかなければなりません。

流体解析における境界条件設定について

今日は、流体解析をする場合の境界条件の設定が、どのように解析結果に反映するのかを確認するために、斜流ポンプの性能解析を境界条件を変更して行い、その結果を得ました。

流体解析における境界条件設定流体解析における境界条件設定2

これは、入口の境界条件に体積流量、そして出口には圧力を設定して解析計算を行った結果です。
その結果を流蹟線で左図のように、流れの方向・速度の変化を見ることが出来ます。
結果としては、入口・出口の発生差圧を捉えて、同時に羽根トルク値も出して、ポンプ性能値を計算しています。

流体解析における境界条件設定3流体解析における境界条件設定4

そしてこれは、入口・出口ともに境界条件として圧力値を設定して行った流体解析の結果です。

設定としては、上記解析計算で出た発生差圧値を今回の計算の入口・出口に与えて同じ結果となるかどうかを試してみました。

以上の結果としては、入口流量を設定した方は、入口・出口ともに圧力を設定した結果に比べて流量が少なくなり、羽根のトルク値はあまり変わらないために、結局流量境界条件は効率値が圧力境界条件よりも低く出ることが分かりました。

その流量が少ない様子は、かなり分かりづらいかもしれませんが、上図のポンプ中心軸に近い部分での流速分布の色を見て頂くと流速差があるのが表れています。流れのベクトル方向や傾向はほとんど変わりませんが。

各種形状のノズル噴流解析を行いました

ターボ機械の内部で使われる噴流を発生するためのノズル形状を色々と今日は変えて、噴流発生状況についての方向性を研究する作業を行いました。

各種形状のノズル噴流解析 各種形状のノズル噴流解析2

途中が狭くなっているベンチュリー的な形状での流れを解析した図です。圧力分布と速度分布を示しています。

各種形状のノズル噴流解析3 各種形状のノズル噴流解析4 各種形状のノズル噴流解析5

これは、ノズル入り口前に圧力空間があり、出口側にも噴流が拡散する圧力空間があるタイプの解析です。

各種形状のノズル噴流解析6 各種形状のノズル噴流解析7

最後に、傾きを持って噴射する末広ノズルの解析を行ったのが上図です。末広ノズルの拡大方向への長さが噴流流出スピードに非常に影響を与えるのが分かり、形状を少しずつ変化させて最適形状をつかもうとしています。

実験値と解析値の差を確認する解析 ブロワの性能解析

ターボ機械の性能を解析して評価する場合に、解析で求められた値が実際に行う実験値とどのくらい異なり、それにより性能の推測が正しいかどうかのデータを求める為の高速ブロワ性能解析を行いました。

ブロワ性能解析 ブロワ性能解析2ブロワ性能解析3
ブロワ性能解析4

結論から言えば、このような性能解析値は、実験により求められた値と傾向は同じであり、値そのものも解析値は機械損失・壁面摩擦損失・循環体積損失などが捉えられていないために少し効率値が高く出る傾向となりますが、それを割合として計算出来るため、信用できる性能解析値になっていると判断できます。

このような比較計算を他の事例でも行い、常に解析の信頼性について検証を積み重ねてまいります。