熱流体解析

高マッハ数流れ

空気関係のターボ機械を解析する場合に、高マッハ数流れが検出され、その為に計算が非常に不安定になるかエラーとなってしまう場合が時々あり、その羽根の周速から考えても高マッハ数流れはあり得ないのにと、その原因がつかめず考えらる限りの条件変更やモデリング変更により解決しようとしていましたが、このたびやっとその原因と考えられるものがつかめました。

熱流体解析 解析結果画像 熱流体解析 解析結果画像 熱流体解析 解析結果画像
熱流体解析 解析結果画像

その原因は、図のような軸流ファンにおいては、翼チップ面とケーシング内面との間の隙間ギャップにあったようです。

その隙間とは、羽根とケーシングが接触しないように0.4mmなどのかなり小さい値になっていて、それを忠実に再現し解析していますが、その設定において微妙な理由により隙間にて高マッハ数流れが発生していたようです。

それを解決して解析してみた、ある軸流ファンでの最大流量時流れが、上の4つの図です。 この解析結果に触れるなら、ファンのミーン位置翼上ではスムーズな流れですが、チップでは逆流が発生して、ファン前方に旋回流れの停滞部が出来ています。そして、ボス部では負荷の大きな翼型により大きな減速が発生している様子が見て取れます。

アンモニアガスの円周状ノズル解析

アンモニアガスを使う機械を設計している関係で、ノズルからの噴射などでの基礎的なデータを得るために、ノズル流れ解析を行いました。

アンモニアガスの円周状ノズル解析1

これが円周状ノズル部でのアンモニアガスの流動状態を解析したものです。
状況としては、自分が推定していたノズル流出速度よりも遅くなっていることがわかり、速度推定計算手法の改良がいることが分かりました。

アンモニアガスの円周状ノズル解析2

そしてこれが、円周ノズルで旋回流を与えられたアンモニアガス流の旋回成分を軸方向に戻すリターン流路での流れを表しています。
このような、基本的な流れ状態に対して、流体解析で特性をかなり把握出来るのは、非常に助かっています。

ガス流量調整用ニードルノズルの流体解析

高圧なガスを機器に供給するために、その流量を調整する部分でなるべく圧損が少ないようにニードルノズルタイプの流量調整用ノズルを計画して、どのくらいの開度でどのくらい流量が流れ、ノズル後の速度はどうなり、最終的な圧損はどのくらいかを流体解析により求めています。

ガス流量調整用ニードルノズルの流体解析1 ガス流量調整用ニードルノズルの流体解析2 ガス流量調整用ニードルノズルの流体解析3

そのニードルノズルは左図のような構造となります。 軸方向に可動する先の尖った円錐状ニードルが管路内のステーに支えられ前後に移動することでノズル部のノズル面積を可変して流量を調整しています。

ガス流量調整用ニードルノズルの流体解析4 ガス流量調整用ニードルノズルの流体解析5 ガス流量調整用ニードルノズルの流体解析6

左の2枚は、速度の分布を示していますが、最大流速は500m/秒ぐらいの様子が分かります。
一番右の図は、ノズル近傍での圧力の変化を示す解析図です。
このようにして、ある状態を持つガス気体をある面積から、次のある状態をもつ空間に噴射した場合に、どのくらいの噴射速度で、分布はどうなるかなどを見ていき、機器の設計に役立てます。

多段遠心ディフューザーブロワーの要素解析

多段遠心ディフューザーブロワーの各部の性能を解析検討していく為の解析モデルで、解析を始めてみました。

多段遠心ディフューザーブロワーの要素解析1多段遠心ディフューザーブロワーの要素解析2

それぞれの部位が複雑に影響して全体の流れが起きるので、図のように組み上がり状態で、2段の羽根を解析空間で回転させて、流れ状態の解析を行っていきます。
このような複雑な形状要素の多いターボ機械でも、解析用メッシュを構築して計算を行うことが図のように出来ています。

多段遠心ディフューザーブロワーの要素解析3 多段遠心ディフューザーブロワーの要素解析4

図の左は、流体解析計算途中での流路での速度ベクトルの様子を表示しているものです。
また、右は、速度分布をコンター図として表わしたもので、速度分布はこれの方が格段に見やすくなっています。

今後は、入口・出口条件を設計方針に合わせ各種変えながら、性能線図や各部の改良指針を得ていく作業を行います。

分岐管を有する装置の圧損解析

ある装置に流体が通る場合に、通路が狭いために分岐管を設けた場合の入口と出口での圧損を求める流体解析を行いました。

分岐管を有する装置の圧損解析1

これは、通路内の速度分布をコンター図で表しています。
これを見ると適度な流速で分岐管を通っており、狭いところの過度な圧損を回避できたことが分かりました。
機器本体の狭いところでは、完全に流れが無くなるわけではなく、少量が流れているので、冷却には問題なさそうです。 

分岐管を有する装置の圧損解析2

その圧力の分布を見ているのが左図です。
分岐管での圧力の変化は少なくなっており、圧損の少ないことが分かります。
本体部の狭い空間に入る前が最も圧力が高くなっており、この部分の損失は低流量ながらわりと高いようです。

完全3次元羽根軸流タービンの性能流体解析

軸流タービンの羽根を完全な3次元羽根として設計してみました。

完全3次元羽根軸流タービン性能流体解析1

静翼・動翼共にボスからチップまで断面翼型と入口角・出口角の異なる形状を採用しています。
その目的は、軸流タービンの高効率化を狙うとともに、もうひとつ、タービンが低回転数で高トルクを発生出来るようにしたかったからです。

完全3次元羽根軸流タービン性能流体解析2

これは、タービン翼チップ側での流れの様子を示しています。
動翼周りに注目すると、このチップ側の流れは、動翼入口角よりもわずかにずれての流入となっていますが、動翼出口ではほとんど旋回成分なく、理想的な状態で流出しています。これは高効率化を意味しています。

完全3次元羽根軸流タービン性能流体解析3

そして、羽根スパン方向のちょうど中間部での流れは左図のようになっており、動翼入口は大変スムーズな流入であり、それに対し出口では回転と反対方向の旋回成分がわずかに発生しています。 

完全3次元羽根軸流タービン性能流体解析4

これは、子午面形状でのボス近くの流れを示しています。
ボス近くの流れも、動翼出口旋回流はほとんどない理想的な流れ状態になっています。
これらの結果から、2次元的な軸流タービン羽根に比較して、完全な3次元形状の羽根は同回転数ならトルクが大きく、効率も高い状態で運転できることが分かりました。