水力発電機事例

パラレル方式水力発電設備

水力発電所建設時に、それほど出力が大きくないところにおいても、水車発電機を1台として設備するのではなく、
複数台をパラレルに並べる方式の小水力発電所が増えているようです。
その事例として次の図は、同じクロスフロー水車発電機を3台並べた水力発電所となります。

この並列方式多数台水車発電機の水力発電所の優位な点は、まず水車発電機に標準型や過去に製作した型の水車発電機を適応出来る場合は、 1台の大きい水車発電機を作る場合に比べて建設費が安くなることがあります。

また、1台の水車発電機による水力発電所における年間の水量変動による水車発電機の効率低下があることを考えると、 並列方式水車発電機では運転台数の切り替えにより水量減少時でも効率高く運転を続けることが出来る点も有利です。

メンテナンスにおいても完全に発電所の運転を止めることなく1台ずつチェック出来るので便利です。
よって今後小水力発電所の建設数が増え、既存型式の水車発電機が増えるほど並列型水車発電方式は有利になると思われます。 この並列運転方式であれば、既定流量以外では極端に効率の低下する固定羽根プロペラ水車を有効に用いることが出来るようになります。

多数台水車発電機設置方式発電所でのプロペラ水車有効性

パラレル方式水力発電所、それは同じ水車発電機を多数台設置する方式の水力発電所となりますが、 それにおいて固定羽根方式のプロペラ水車を使用することがコスト面でも効率面でも有利になる理由を少し詳しく述べたいと思います。 次のような内部流れとなる固定羽根プロペラ水車においては

落差の圧力エネルギーの大部分がガイドベーン(静翼)により速度を大きく持つ旋回流れとなり、それが動翼の羽根に流入することでプロペラ動翼が回転エネルギーを得て回転します。

その場合にガイドベーンもプロペラ動翼も角度を変更出来ない固定羽根方式であると、設計流量から水の流量が減った場合にはガイドベーンで造られる旋回流れの流速は遅くなります。

その遅くなった旋回流れがプロペラ動翼に流入する場合には、プロペラ動翼ブレードの入口縁への相対速度の流入は遅くなりますが、回転数が一定であり周速度が変化しないと相対速度は動翼入口縁に対して適切ではない迎え角を持って流入するため、翼の設計上の迎え角に対してずれた迎え角による羽根翼面での大きな流れの剥離が起き、渦流で占められる流れの容積部分が非常に大きくなります。

そのような流れの剥離部分で大きなエネルギー損失が起き、水力エネルギーの回転エネルギーへの転換効率が激減してしまうためプロペラ水車効率は極端に低下します。

あまりにも極端に効率が低下するとプロペラ水車発電機は発電しなくなるので止めなければならないことも出てきます。

このような状態は、多数のプロペラ水車があるような水力発電所では全体の流量減少時に幾台かのプロペラ水車を止めていけばその他のプロペラ水車は常に最適な流量で運転出来、プロペラ水車の特性として設計点で運転する場合は非常に効率が高く取れる特性から水力発電所の高効率運転を常に維持出来ることとなるのです。

もちろんプロペラ水車の運転回転数を可変することでも同様な効果を出すことが出来ますが、回転数可変制御を採用するとコストも高くなるので、必要な台数のみで運転する固定羽根プロペラ水車パラレル運転方式が良いこととなります。

中比速度フランシス水車の性能解析を開始

全世界の水力発電所の8割以上で採用されている水力発電用水力タービンの型式であるフランシス水車の設計において、今回は中比速度のものを性能解析開始します。

中比速度の意味はフランシス水車の羽根形状でも最も性能の高い範囲になるものを言い、その回転翼はランナと呼ばれ、次のような形状をしています。

プロペラ水車組み立て途中1

そして、このランナが入る水車ケーシングの構造部が次の図のようになっています。

プロペラ水車組み立て途中2

なかなかに複雑な構造となっているのは、ランナに旋回流れを導くためのガイドべーン群がランナの周りにそれも可動用リンクモーション機構を持って存在しているからです。

よって実際の性能解析でもガイドべーン周りからランナに水が流れ込むように実際と同じ解析モデルを作って性能シミュレーションを行います。

たぶんこのフランシス水車ランナなら性能も高いものになると予想しています。

その理由は、無理のないスムーズな羽根形状になっているからです。

長年の経験より、流体力学を使う設計をする羽根は、結局流れに無理のない形が性能が良くなることが自分でも分かっています。

つまりバランスと呼ぶべきものが全ての機械設計で必要ということでしょう。

2重反転オープンプロペラ水車発電機の据え付け

次の写真のように2重反転オープンプロペラ水車発電機の実験実施水路での据え付けを行いました。

次は据え付け完成時です。

上流側から実験設備を見る。

2重反転プロペラ部を拡大して見る。

最初の通水試験を見る。

以上のように今日は通水まで行って、実験装置運転に支障がないかどうかまでの作業でした。

今後、本格的に性能試験を進めてまいります。

2重反転プロペラタービン運転状況

前回に続き、2重反転プロペラタービンの初期運転状況を載せてみます。

次は、横からタービンを見たものです。

タービンへの通水を開始してタービンが廻り始めようとしているところです。

通水量が増え、ほぼプロペラが水に浸かったところで勢い良く回転しています。

水を遮断して近くからタービンを見ると次のように高性能マシンという感じです。

水の量、流速、タービン回転数、負荷などを色々と変えながらこれからも実験が続けられます。

清流発電の実験は今後も続けられます

発電出力1.5KWぐらいになる清流発電実験装置の実験は今後も続けて行われます。

水路に毎秒1トンほどの水が流れていれば、それを清流発電機に全て集めて作用させることで発電出力は1.5KWほどが期待されます。

清流発電機を流れの中に入れることで、自然に上流側が堰上げされますが、それはわずかであり、かなり純粋な流水発電に近い運転状況となります。

清流発電を深さのある水路で実施しました

清流発電機をちょうど良い深さと幅の水路で実験運転しました。

縦軸プロペラ水車くみ上げ完了1

次写真は、流れがやってきてまだ水深が浅いけれどもタービンが回り始めた状態です。

ドラフトチューブ

次もタービン回り始めの様子です。

ガイドベーンリンクモーション部

実験はうまくいっています。

水力発電機据え付け状況確認に行ってきた

水力発電機の据え付け状況の確認に行ってきました。

まだ廻りの土木設備最終仕上げが残っているため水車発電機の周りは雑然としていますが、据え付け自体には問題なく、土木完成とともに試運転に入れそうです。

サイフォン式水力発電所の運転調整に行ってきました

阿蘇にあるサイフォン式水力発電所の運転調整に今日は一人で行ってきました。

この発電所は農業用水路に設置しているので、灌漑期と比灌漑期では流量が著しくことなるため、今日は灌漑期の現状況に合わせて運転調整をしてきました。

水力発電所試運転調整に行ってきました

熊本県球磨郡に設置した水力発電所の試運転調整に行ってきました。

水力発電機の姿です。

プロペラ水車組み立て途中1

水力発電機は電動サーボによる流量制御を行いますので、それらの制御システム調を主体に次の写真のように調整作業しています。

プロペラ水車組み立て途中2

まだまだたくさんの項目で試運転調整を実施して、発電所全体が安定して運転されるように致します。