ファン・ブロワー設計

耐キャビテーションインデューサーの2種類の方式

ターボ型ポンプでは液体を吸い込む入口に於いて吸い込む速度が速くなりすぎると、 その入口付近の圧力が低くなりすぎて液体が蒸発して大量の泡が発生するキャビテーション現象となり、ポンプの吸い込み状態を邪魔するので問題となります。

よって耐キャビテーションが色々と検討されその中で良く使われるのが、羽根キャビテーションが発生しても 流量の制限状態が起こりにくい羽根を本来の羽根の上流側に配置して本来の羽根では入口圧力上昇が充分となりキャビテーションを発生しない状態となる方法です。

その様な本来の羽根の上流にある耐キャビテーション用の圧力を少しだけ上昇する目的を持つ前羽根は、一般にインデューサーと呼ばれています。 このインデューサーにより耐キャビ性能が上がると、低い水面から吸い上げることが出来たり、高速回転のインペラを使えるなど有利な点が出てきます。 インデューサー羽根にも2つの方式があり、次の図には2つの方式のインデューサーが付けられている高速タービン駆動ポンプです。

左図の左手前側に付けられているラセンのような羽根が最も一般に使われるタイプのインデュサーでありスクリュウ型のような羽根形状のものです。 これを拡大表示したのが次図です

このスクリュウのようなインデュサー羽根は、その下流の遠心ポンプインペラと同回転数で回転する動翼の後に静翼のない軸流ポンプ動翼羽根と言ってよいでしょう。 なぜスクリュウのように見えるのかは理由があり、入口から出口までの弦長を非常に長くしながらほんのわずかの転向角で圧力上昇を図る意図からそう見えます。 つまり入口から出口までの流体通路に曲がりが少ないので剥離による泡発生が少なくなるからです。 次の図のインデューサータイプは、まるで高比速度斜流ポンプの後流に遠心インペラがある場合です。

左図のインデューサー方式は動翼と静翼が一組となったインデュサー方式となります。 インデュサー動翼の下流でその静翼が流れを軸方向に転向しながら圧力上昇を図るので、 更にその下流の遠心インペラ入口では充分な圧力上昇をした液体が流入し耐キャビテーション性能は大きくなります。

半オープン型軸流プロペラファンはなかなかに難しい

プロペラ型の軸流ファンにおいて、シュラウド側(一番半径が大きい方)の翼部が完全に円筒に覆われておらず
吸い込み側が半分ぐらい開放されている半オープン型プロペラファンの性能を狙ったどおりに改善していくのは
なかなかに難しい課題です。 次にいろいろと性能改善を考えて設計したプロペラファン羽根が次の図となります。

このような各翼断面ごとに工夫を行った羽根とシンプル翼面形状の羽根とを比較してそれほど性能が変わらなかったりするので微妙です。

ドライヤー組込用静翼付軸流ファンの設計

ドライヤー組み込み用で静翼の付いた軸流ファンの設計例を載せてみます。

円筒型のケーシング内に軸流ファンの回転動翼とその後流に静翼が付いているドライヤーの送風用ファンです。

ファンのケーシングがオープン型でなく、しかも静翼も付いていることから圧力のある強力な送風を実現しています。

大きさはドライヤーの内部に格納されるので小さなものです。

入口旋回流制御実験用ターボブロワーの設計

入口旋回流の制御実験を行うための実験用ターボブロワーの設計例が次の図となります。

入口ガイドベーンの角度を可変することで色々な旋回流をターボブロワー入口前に造り、 それによるターボブロワー本体の性能変化の様子を見る実験機の設計した外観がこの図となります。

超軽量ターボファンエンジン計画 なが~い時間をかけて進行中

大変に軽量であり片手で楽々と持てるターボファンエンジンの設計をずいぶん前から完成せずに引きずっていますが、そろそろ設計完成に向けて工程考えてみます。

この超軽量ターボファンエンジンの用途は小型飛翔体用となりますが、その燃費を少しでも良くするためにファン部からの空気の一部がバイパスしているターボファン方式で考えています。

小型ターボファンエンジン 今後の計画

無人機用に高速飛行が可能で、しかも燃費の良いエンジンとして開発設計を進めているのが次の設計画面ショットに示す小型ターボファンエンジンです。

ジェットエンジンよりもターボファンエンジンのほうが、そのエンジン後方の噴流速度が計画している高速無人機の巡航速度にぴったりとなります。

さらにエンジンタービン動力の一部はエンジン入口ファンを駆動することで消費燃料を少なくすることが可能です。

このターボファンエンジンの構成要素として完成しているのは、入口軸流ファン、斜流ターボコンプレッサー、遠心タービンとなりますが、その他の要素は現在研究進行中です。

排気エネルギー有効利用エンジン駆動推進ファン

エンジンの排気エネルギーを推進力に有効に利用する方式のエンジン駆動推進ファンの設計例です。

高速回転型2サイクル小型エンジンからの排気ガスは、軸流推進ファンの入口に排気され、ファンからの空気流れを加速して推進力を強化します。

これもエンジン排気エネルギー回収利用の形態のひとつです。

使われていないエネルギーは徹底的に使えるようにすることを目的とします。

小型ターボファンエンジン用のファン羽根

小型ターボファンエンジン用のファン羽根の設計・製作事例です。

この羽根がターボファンエンジンのほとんどの推力を発生することになります。

強力な推力を発生できるようにファン羽根のボス側では、充分な静圧上昇を得るために斜流のボス形状を取り入れ遠心効果を得て、更に転向角の大きな出口角度も立っている部分翼型にもすることで充分な仕事をするようにしています。

羽根全体ではブレード重なりが充分となる羽根枚数として、翼間流れの適正化と圧力の増加を行っています。羽根枚数が増えると圧力は増加します。翼間流れの適正化は圧力のパラメーターとなっている効率を上昇させ圧力の増加をもたらします。

ファン適正化は全て充分な推力を得るための設計要点となっています。

削り出しプロペラブレード

ステンレスの無垢材から削り出したプロペラブレードです。

シュラウド側から中心方向を見る

単体ブレードが5枚で全体が構成されます。

ボスに5枚の単体ブレードを取り付けると完成ですが、ブレードピッチ調整が手動ですが出来る構造なので流量変動に対して有利な設計となっています。