ファン・ブロワー設計

2重反転軸流ファンの考察 その3

今回の考察での設定条件としては、翼型は前段と後段とも全く同じものを使用し、その取り付け角度も同一である。

また、後段の回転数は前段とは異なる回転数を採用できる。

後段後方の旋回成分をなくすような回転数はどうなるのかを探る。

これは、前段を主に見ているところですが、通常の軸流ファン動翼の速度三角形そのままと言うところです。

その前段の動翼後流は、回転方向への速度成分V2uをもつ絶対速度のV2で流出して後段に入るので、後段翼の入口では、かなりの相対速度となるので、それを嫌い後段動翼の回転数を前段入口の速度三角形と同じ相対速度ベクトルとなるように落としてみました。

このように回転数を落としてみると、後段動翼出口でも出口絶対流の旋回成分が減ってきて、今回の場合は全く旋回成分がなくなっています。

この全く旋回成分がなくなる後段の回転数は、前段回転数の38%ほどでした。

斜流ブロワー用の3次元羽根を設計してみました

ブロワーとは、ファンと基本的な形状は変わりませんが、ファンよりも少し圧力を高く上げることの出来るタイプのファンと言ってよいと思います。

その中で、小型で大流量、そして比較的高圧を発生出来る高速回転に向いたタイプとして、斜流ブロワーというのがあります。

最近のモーターの高速化に伴うファン・ブロワー・コンプレッサーの小型化の要求に対して、答えとなる機種と言えましょう。

その高速型斜流ブロワーの羽根を左図のように設計してみました。 

これもいつものように自主的研究設計の一環ですが、数万回転で回した時に効率の確保を計画して、3次元羽根を設計しています。
この羽根を使って、高速斜流ブロワーでのディフューザーの最適化とケーシングの最適化の研究を流体解析を使って行ってみます。

高速遠心ブロワー羽根の設計

最近、軸流ファン、斜流ブロワーと研究設計を行いましたので、次は遠心ブロワーです。

これが高速遠心ブロワー用インペラです。
羽根としては、シュラウドリングなしのオープン形と呼ばれるもので、高速回転に向いています。
材質は、強度と耐腐食性を考慮して、SUS系材料を想定しています。

昨日の斜流羽根とは回転方向が逆になります。
斜流と遠心の違い、微妙ではありますが。

大風量型遠心ファンの設計

遠心ファンは、軸流ファンや斜流ファンに比べて、高い圧力は出るが風量が少ないという不利な点があります。

そのような点を補う為に、シロッコファンという遠心型の大風量タイプが多く使われていますが、シロッコファンは騒音が大きく、効率も遠心ターボファンに比較して低いので、高効率で大風量・高圧を出したいときには、遠心型ターボファンの羽根2枚を背中合わせにくっつけて軸の両方向から吸い込むタイプの両吸込み遠心ターボファンが使われます。

これが、今回計画してみたその両吸込み遠心ターボファンとなります。

これであれば、効率高く運転できるので、現在の趨勢である省エネファンを用いたい場合には、大変に有効なファンです。

このタイプは、相当に大きな出力のモーターを使う場合に良く使われますが、現在のノートパソコンに入っている薄型の遠心ファンも両方向から空気を吸い込む、このタイプのファンなのです。

今日の設計は、羽根が2次元羽根として設計しましたが、これを3次元羽根にした場合にどのくらいの効率アップとなるのかを明日には行いたいと考えています。

軸流ファン設計

昔設計した、直径が100mm程度の家電などに使われる軸流ファンです。
流量と圧力の多いタイプです。 

これは、同方向に回転する2段軸流ファンとなります。
ある理由があり、2枚の動翼を重ねた状態で運転されます。

少し特殊な軸流ファンであり、動翼ブレードのチップ側にある性能を確保する目的で、リングがついています。
この軸流ファンの羽根部の設計は、かなりうまくいったのを思い出します。 
これらは、電気機器関係に使われる比較的小型のものになります。

高速遠心型ブロワ又はコンプレッサーの設計必要性

最近のターボ機械は小型高速化が急速に進んできており、それを満たす為の要素技術も例えば数万RPM以上の高速回転永久磁石式モーター技術、それを駆動する 高周波インバーター技術、自己動圧高速軸受けや磁気軸受けなどの技術、インペラを素材から高速高精度に削り出す5軸加工技術、などがそれを支えています。

それらの技術を利用した遠心型や斜流型のターボ型高速回転ブロワ、コンプレッサー、ポンプなどがこれまでは容積型などの他の方式のものをターボ型にて置き換えることが出来てきています。

特に、インバーターによる高速回転制御技術は非常な省エネを運転時に実現しますので、現在のニーズにぴったりとなります。

またターボ機械の回転羽根は非接触で運転されますから、摩耗などによるメンテナンスの頻度が少なくなり、ほぼメンテナンスフリーで年間運転も視野に入れられます。

以上のような最近の流れに沿って設計をしたのが次の図の高速回転ブロワ(コンプレッサーの領域まで行っていますが)となります。

省エネを可能とする可変インレットガイドベーン、5軸加工削り出し高効率インペラ、高性能渦巻きケーシング、高速回転用軸受け、永久磁石式高効率高速モーター、などで構成されます。

これに更にディフューザーに可変ディフューザーベーンが組み合わされれば、ほぼ完璧でしょう。そのタイプを次は御紹介しようと思います。